週刊大極宮

HEADLINE RUMORS燃えよ山椒大夫安寿のがまぐち厨子王の逆襲編集者Sのウラ情報まるひの秘書ヒショバナシノリノリ編集後記アンケートから

- 第406号 - 2009/7/17
HEADLINE RUMORS 〜 風のウワサ  
  • 先週行ったコンサートで
プレゼント抽選会にちゃっかり当選していたらしいまるひ。(なぜナイショにするのだ!?)

過去の大極宮へ
燃えよ山椒大夫 〜 大沢在昌のコーナー  
  • ダイエット報告
 “勝浦ダイエット合宿”から帰ってきました。
 先週ご報告したとおり、後半はバンコクからH田さんが来られたので、ゴルフなどをしてまたまた日焼けをしてしまいました。
 でっ、合宿の成果はというと…
 体重そのものは、正直2キロ減ぐらいにしかなっていません。ただし筋肉が付いたぶん腹が引っ込んで、見た目はもう少しヤセたように見えますが…。まあ、昨年に続いてもう一回戦やらなければならないなぁ、というのが実感です。
 東京に戻ってきたらすぐに梅雨明け。もう一週間ズレていればダイエット合宿も良い天気で、梅雨明けの真夏の空気を味わうことができたのに…と思ったりもしております。
  • 直木賞
 今週、直木賞が発表になり北村薫さんの受賞が決まりました。おめでとうございます。
 オイラも発表当日、祝杯をあげに駆けつけたひとりであります。
 北村さんとは18年前、日本推理作家協会賞を同時受賞していることもあり、同期という感覚があります。そういった意味でも、最初に直木賞の候補になってから14年もの時間がかかったことも含めて、お疲れ様でしたと言いたいし、まだまだこれからも大変でしょうねという気持ちであります。
 ご本人はホッとされているのではないでしょうか…。
安寿のがまぐち 〜 宮部みゆきのコーナー  
  • ゲーム女の生きる道
 今週はお休みさせていただきます。
arrow 厨子王の逆襲 〜 京極夏彦のコーナー  
  • ◎今週のシンポジウム◎
 人間文化研究機構の第10回公開シンポジウムが開催されました。 題して「百鬼夜行の世界」。
 基調講演をされる小松和彦先生にお声を掛けていただきまして、行ってまいりました。
 主催に名を連ねているのが人間文化研究機構・国立歴史民俗博物館・国文学研究資料館・国際日本文化研究センターですから、どうもものものしい感じを受けますが、会場の朝日ホールは満席。
 登壇されるのはご縁のある方ばかりでしたので、楽屋にご挨拶に伺いまして、廊下で出会う人なんかもみな顔見知りだったり、どこか「怪異妖怪文化研究」同窓会的な印象が。
「百鬼夜行絵巻誕生の謎を解く」と題された小松さんの基調講演の後、京都国立博物館の若杉準治さんによる「美術史の立場から『異形異類』と『行列』をキーワードに」、学習院女子大学の徳田和夫さんによる「妖怪の行進」、日文研の山田奨治さんによる「百鬼夜行・情報学の立場から」という、それぞれ違った立場からの報告がありました。
 特に山田さんの差違を数値化することで成立順序の類推の一助にするという研究報告はエキサイティングでした。まるでミステリの謎解きのような醍醐味があるわけです。
 休憩を挟んでパネルディスカッション。
 司会は歴博の常光徹さん。コメンテーターとして兵庫県立歴史博物館の香川雅信さんと、国文研の小林健二さんが加わり、熱い議論が。
 と、ここで気がついたわけですが、議論対象は「百鬼夜行絵巻」なんですね。しかも美術的価値があると言われている数点を対象にしているわけではなく、それら「全般」、おばけの絵巻が書かれたこと自体が俎上 に乗っているわけで。
 いや、15年前には考えられなかったことです。要は「おばけの絵」なんですから。

 絵巻は民俗学の扱う品ではなかったわけですし。おばけにしろ怪異にしろ、常に「学際」的というキーワードは上がってくるわけですが、ここに至ってようやく「形」になってきたような印象を持ちました。

 同名の企画展示が国立歴史民俗博物館国文学研究資料館で行われます。ご興味のある方はぜひ足をお運び下さい。
 また、小松先生の基調講演の元となった論考が、『百鬼夜行絵巻の謎』(集英社新書ヴィジュアル版)として出版されております。こちらもぜひ。
  • ◎今週のエンタテインメント◎
 高田文夫さんプレゼンツ『文夫の部屋』第二夜に行ってまいりました。
 いや、出演がナイツのおふたり、そして立川談春さん、加えてイッセー尾形さんとなればあなた。
 どんなミラクルな組み合せですか。
 というか、あり得ないでしょうこのカードは。何を横にどけても見なければいけない義務があるように思えたんですワタシには。
 そもそも、一人芝居ではなくトークするイッセーさんなんて、そうそう見られるものではありません。
 高田さんの容赦のないツッコミに耐えられるのでしょうか。しかも談春さんまでが。さらにナイツさえ!
 デビュー以来の熱烈なイッセーファンであるわたくし、手に汗握る展開でございました。
 談春さんの「百川」もじっくりと聞くことができまして、満足。
 この「まぜるな危険」的組み合せを思いついた高田さんは、意地悪で素敵です。
  • ◎今週のオメデトウ◎
 ↑でも書かれているかもしれませんが、北村薫さんが第141回直木賞を受賞されました。
 これはもうおめでたいと、駆けつけました。
 ものすごい人が、みんな喜んでいました。
 大沢・大夫・前理事長、東野圭吾現理事長もいらっしゃいました。
 僕の『嗤う伊右衛門』が候補に上げていただいたとき、北村さんの『ターン』も候補作になってまして、その時は受賞作なしだったわけですが。
 いや、どうも賞には無頓着な僕ですが、よく知る人の受賞はほんとうに嬉しいものです。編集者が喜ぶところを見るのもよいものです。みんな、心から喜んでます。いや、スタッフも真剣に本造りをしているんですね。だから嬉しいわけで。
 今回は、テレビ局がずいずい入っていまして。
 ふいをつかれてコメントを求められたりしたわけですが、嬉しかったのでひどく調子の良いことを応えたような気がします。変なことを聞くんだもの、テレビ。
 受賞者の横でおちゃらけているオヤジは、僕です。もしカットされていなかったなら、観た人はスルーすること。
 北村さん、ほんとうにおめでとうございました。

  • ◎今週のお化け大学◎
    •  いよいよ迫って参りました。
       郡司・多田・村上・梅沢・僕による実行部隊による調整会議が開かれ、最終的なスケジュールが概ね決定。
       詳しくは「怪」関係からアナウンスがあると思われますが。
       ちなみに、僕が出る講座は以下の通り。

       7月25日 お化け大学校開校式・除幕式・記者会見(荒俣・京極 ほか)
       8月1日 特別講習・天狗を解剖する(郡司・村上・京極)(京王電鉄主催・高尾山天狗サミットの一環として)
       8月5日 特別講座「妖怪で遊ぶ・水木しげるに学ぶ」(京極)
       8月22日 「妖怪馬鹿のすすめ」(多田・村上・京極・青木 (仮))
       8月22日 「荒俣宏の妖怪大オークション」(荒俣・京極)
       8月23日 「妖怪横丁の暮らし方〜ゲゲゲ遊びのすすめ〜」(京極・高山みなみ・今野宏美ほか豪華ゲスト)
       8月23日 授賞式・フィナーレ

       天狗サミット以外は、京都の東映太秦映画村キャンパスですね。
       5日の特別講座は平日です。受講人数もあまり多くありません。僕しか出ませんし。アットホームな感じでいきたいなあと。
       22、23日は、化野燐さんや天野行雄さんのワークショップをはじめ、イベントも盛りだくさんでございます。予期せぬ大物講師も登壇される予定ですので、お得です。
       多田克巳と行く京都妖怪巡りバスツアーも、なんだかウレシイオマケがある予感。
       同時期に開催しております京都国際マンガミュージアム『妖怪天国ニッポン』展との連携も良いかも。
編集者Sのウラ情報  
  • シャープペンシル……
 今回も無事芥川・直木賞が決まりました。直木賞を受賞された北村さんのお祝いの会での大夫、厨子王のお祝いコメントをテレビニュースでご覧になった方もいらっしゃるでしょう。
 さて裏で話題の「シャープペンシル」が展示されます、「大沢在昌展」が7月22日より名古屋市にある、『文化のみち 二葉館』で開催されます。詳細は同館のサイトでご確認ください。
 オフィスからシャープペンシルのほか、生原稿、写真、直木賞の懐中時計などゆかりの品を多数貸し出しておりますので、機会がありましたらお訪ねください。
 何万円もする高級万年筆ならともかく、たかだか数百円のシャープペンシルですが、これが累計で数百万部をこえるシリーズを生み出したかと思うと、とたんに光輝いて高級品に見えてくるかもしれませんよ。
まるひの秘書ヒショバナシ  
  • 今週の厨子王原稿メール件名
 怪談大極宮ヶ淵
 大極宮ヶ淵、ほんとうにありそうで怖い?(あるわけがない)
  • 140倍
 7月17日16時現在、「厭なサイン本」の倍率は約140倍です。
 たくさんのご応募ありがとうございます。23日17:00までですので、まだの方は、ぜひご参加くださいませね。
 倍率、どこまでのびるんでしょうか。楽しみ楽しみ♪
ノリノリ編集後記  
  • 大極宮トークショー
 すでに告知されていますが…8月4日の火曜日、北九州芸術劇場にて“松本清張生誕100年記念 大極宮トークショー”がおこなわれます。
 2004年に朗読会「リーディングカンパニー」で行って以来、作家3人がそろっての小倉入りです。
 わたくし個人的に、小倉といえばとうぜん小倉競馬となるわけで…ちょうど夏競馬が開催中なので先乗り滞在したいなぁなんて思ったり…。

 でっ、その競馬の軍資金を稼ごうというわけではありませんが…トークショーの会場で久しぶりに行商をすることにいたしました。
 今回は朗読会ではありませんけど、去年までの朗読会のパンフレットとCD(新作となるvol.7)を持っていきます。
 パンフレットは全冊(といっても10〜20冊ずつになりますが)3人そろって直筆サインを入れてもらう予定です。

パンフレット

 朗読会やイベントがある都内や京都だと、サイン入りの商品を販売する機会がけっこうあるのですが、九州地方はなかなかうかがうことがありませんので…。
 他にも京極さんデザインのポストカードセットやクリアファイルセットも扱います。こちらもなにかオマケを付けようかなぁと考えています。
 当日は会場で、清張さんグッズと一緒にぜひ大極宮グッズもお買い求めくださいませ。よろしくお願いいたします。
(トークショーのチケット、まだ販売中のようです…ノリ)
アンケートから  
  • キーン解消法!
◆まるひさんへ
キーン」を瞬時に治す方法があります。

 おでこ辺りに冷たいモノをくっつける

 これだけ。
 なにやら神経が混線して脳が[冷たさ]を[痛み]として受け取ってしまうらしいのですが、おでこにつけることによって正確な認識をさせるらしいです。
 私、試してみましたが、本当にスーッと痛みが引きました。
 おためしあれ。
 それでは、快適な冷たいモノライフを!

・おおおおお! これは良いことを教えていただきましたっ! おでこにくっつける冷たいモノを用意して(保冷剤とか?)、思う存分ゴクゴクやガリガリしまっす♪(まるひ)

裏大極宮へ

- 第406号 -
2009/7/17