週刊大極宮バックナンバー

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▼山椒大夫 ▼安寿 ▼厨子王
▼編集者S ▼まるひ ▼ノリノリ ▼アンケートから

■HEADLINE RUMORS 〜 風のウワサ

◆推理作家協会60周年記念イベント。大沢オフィススタッフは、チャリティオークションを楽しみにしているらしい。宮部出品の「ジジ」がどれくらいで落札されるか予想中。

 
■燃えよ山椒大夫 〜 大沢在昌のコーナー

◆神保町
 ノリノリも出店していた古本市…
 土曜日は雨で流れてしまったので、日曜日に行ってきました。

 そこで今年オイラが購入した本を紹介しますと…
 ・新潮文庫の『谷内六郎展覧会』(春)、(夏)、(秋)、(夢)の4点。「週刊新潮」の表紙を飾った作品が収録されている。
 ・池田書店発行の料理本『今夜の中華ハンドブック』
 ・ロコモーションパブリッシングから出ている『缶詰マニアックス』。いろんな缶詰…言ってみればカタログのような感じ。料理方法も書いてあると思ったが残念ながらなかった。

 それと、ビデオも3本。
 淡交社発行『スーパー考古学塾』シリーズの
 ・「死の都サッカラ・ピラミッド再発見!」
 ・「イスラエル・死海伝説」
 ・「アフリカ・サハラ」
 それぞれ、なんと100円で購入。

 あと、DVDも1本。
 小林旭主演の
 ・『銀座旋風児(ぎんざまいとがい)』
 これは1千円で購入。

 …と、こんな具合。本来いつもの古本市では釣り関係の本を狙って探しているのだが、今回は残念ながら見つからずに買えませんでした。

 驚いたのは「大極宮」の隣のワゴンの“妖怪”ブースで、厨子王がハッピを着て売子をやっていたこと。オイラと厨子王がいるときにたまたま居合わせたお客さんはさぞ驚かれたと思う。けど、記念になったのではないかな。

 そのあとはS社のN村やI田などと中華料理を食べて、カラオケをして遊んで帰りました。

 
■安寿のがまぐち 〜 宮部みゆきのコーナー

◆今週はお休みさせていただきます。

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■厨子王の逆襲 〜京極夏彦のコーナー

◆全日本妖怪推進委員会活動記録
 世界妖怪協会の下部組織である全日本妖怪推進委員会の存在を証明する公的記録は何も現存していない。
 ただ、各地のお化け好きな人たちは、彼らを「テキ屋のおっちゃん」、あるいは「変な人たち」という名で密かに語り続けた。
 伝えられる全日本妖怪推進委員会の人数、いまはなんとなく三十人くらい。

 というわけで、わかる人にしかわからない↑パロディなわけですが、いったい何をしているのか、何がしたいのかまったくわからない全日本妖怪推進委員会。
 まず、「妖怪」を「推進」するってよくわからんよと校閲からも赤字が入ったという過去があるわけで。
 しかし、妖怪を研究しているわけではなく、かといって愛好してるだけもないよね、という人たちはいるんですね。
 かといって、メシの種にしてるわけでもない、という人も多いわけで。
 正業をちゃんと持っていて、それなのに妖怪関係のイベントやなんかには仕事休んで行っちゃったり。
 ただ参加するだけじゃなく、汗ながして働いちゃったり。なんの見返りないのに。
そういう人ってのが、少なからずいるんですね。
 まあ世間一般では「趣味」の領域ととらえられるもんなんでしょうし、仕事としてはボランティア扱いなんでしょうけども、そう、割り切れたもんでもないような。
 そういう人たちはお互いに目につくわけです。また馴染みになっちゃうもんでして。
 そんなこんなでいつのまにか自然発生的にでき上がってしまったのが全日本妖怪推進委員会。
 やっぱりお化けを「推し進め」てるんだろうねえ、ということですね。
 もちろんシャレでつけられた名称ですから(いまのところ)会則もありませんし会長もいません。
 会員に自覚もありませんし。
 そもそも妖怪好きは上下関係のあるかっちりした組織が体質に合わないのですね、経験上。
 職分職能の差こそあれ、みんな横並び。エライ人とかいないわけです。
 まあ、しいていうなら上部組織である世界妖怪協会・会長の水木しげる大先生が唯一突出した存在としていらっしゃるわけですが、その世界妖怪協会からして、「お化けが好きな人はみな会員です」という、極端にユルイ団体。大先生以外は、玄人も素人も横並び。
 そんななか、何かお化けくさいものを作ったり売ったり演じたり、そういうことをしている人たちが推進委員会なんですね、たぶん。
 で、僕はその「肝煎」。
 肝煎ってのは、まあテキトウな役名で、要するに「さあ景気つけてやっていきましょー」というような係です。
 何度もいいますが、妖怪世界に上下関係はありませんから。
 連絡系統はありますが命令系統はナシ。全員自発的に行動しているだけ。
 ただバラバラだと効率が悪いので、連絡とっていきましょーというだけなわけですね。

 で、僕はよく「作家で妖怪研究家」などと紹介されることがあるわけですが、こりゃ大きな間違いです。
 僕は妖怪を「研究」なんかしてません。学者じゃないですからね。妖怪の周辺をぐるぐる回ってるだけです。
 小説家や意匠家が商売。こりゃ、妖怪とは間接的にしか関わりない仕事なわけで。
 でも水木大先生が大好きで、妖怪も大好きで、妖怪のためなら喜んで何でもしましょ、という体質であることは間違いないことでしょう。
 まあ、個人的には「妖怪馬鹿」、集団になると「全日本妖怪推進委員会」ということですね。

全日本妖怪推進委員会ロゴ

 と、前置きが長ーーーーくなってしまいましたが、その推進委員会の一員として、一日働いてまいりました。
 すでに裏ブログ書かれております、神保町ブックフェスティバルですね。
 例年、「世界妖怪ショップ」が開店するわけです。隣のブースは「バヂャー大極宮ショップ」。
 ここ数年、そういうことになっておりまして。
 で、例年はブックフェスに客として行きまして、終了間際に顔を出す程度だったんですが、なんだかワルイ気がしていたわけです。
 参加店舗はみんな、一生懸命本を売ってるのです。古書店も、出版社も。小さい出版社だと、在庫抱えるのは辛いわけで。で、みなさん自分の作った本を懸命に売っていらっしゃる。
 同じく書籍販売を食の計としている者として、頭が下るわけです。
 で、今年は妖怪ショップで売り子をしようと決めまして。
 丁度、前日の夜がラジオの最終打ち合わせだったので、朝から売り子をやらせていただきました。
 世界妖怪ショップの商品は、もちろん妖怪関連の品。日本物怪観光さんのお化けカードやら、「怪」関係の書籍、それから中央公論新社の「異」の世界セットなどなど。
 たくさん購入していただきました。毎度ありがとうございます。
 突然山椒大夫様がご来店になった時はびつくりしましたが。

 ご来店くださいましたみなさま、ありがとうございました。

 で、それから数日後。
 ついにラジオの本番収録ですね。
 これも、小説家としてではなく全日本妖怪推進委員会肝煎として参加しているものですので、お間違いなく。
 TBSラジオ「『怪』ラヂヲ〜妖怪の周辺〜」という番組です。毎週土曜夜九時から。

怪ラジヲロゴ

 出演は、委員会肝煎の僕、委員会世話役(要は調整係)の村上健司くん、編集長(要は飲み過ぎのオヤジ)の郡司聡怪編集長。
 そして漫画家の唐沢なをきさん。
 それから工作員の及川(もうイニシアルにはしないぞ)。って、「怪」のメンバーじゃないか。そうなんですけど。
 委員会年寄(年長だというだけかも)のUさんもブースの中に。
 それから委員会のあんな人やこんな人や、さらにはあんな人まで。ええ? 実はあんな人も参加してるの(名前は言えませんね。ラジオ聞いてもわかりません)。

オンエアちゅう

 なにげに豪華なシークレット出演者が(こっそり)いたりするわけですが、シークレットなのでクレジットはなし。教えません。
 毎回テキトウなテーマで普段通りにだらだらと語るという番組です。
 いいのかそれで……。いいんだそうです。
 初回のテーマは幕開けに相応しく「水木しげる大先生」。
 最初の放送は……。
 明日かよ!!!

お楽しみに♪


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■編集者Sのウラ情報

 11月になってしまいました。いよいよイベントの月です。推理作家協会創立60周年イベントも朗読会もチケットは完売。さてどうなりますやら。
 先日『面白半分BEST随舌選』(文藝春秋)を入手。「面白半分」は1970年代に有名作家が半年交代で編集長を務めていたサブカル雑誌。さてどれくらいの人が覚えているのでしょうか。「随舌」はその中の一企画で、早い話語り下ろしの随筆(エッセイ)。著名人に原稿を頼むと原稿料が高く、インタビューですませると薄謝ですむからという理由で企画された。ネーミングは吉行淳之介氏(あとがきより)。経緯はともかくとして柴田錬三郎、開高健、山口瞳、寺山修司、向田邦子、吉行氏など一時代を作った方々がならんでいて目次をみているだけでワクワクしてきました。で、なぜ特定の本を紹介することの少ないここでとりあげたかというと、「面白半分」は私が学生の頃手伝っていて、出版の世界に入るきっかけとなった雑誌でした。懐かしさもあってとりあげてみましたが、面白いですよ(S)。

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■まるひの秘書ヒショバナシ

◆今週の厨子王原稿メール件名
 大極宮パニック
 今月は忙しいですよ皆さん。いろんなことが目白押し。まさにパニックですよ!

◎11月3日(土)夜…厨子王レギュラーのラジオ放送開始
◎11月4日(日)夜…ドラマ『長い長い殺人』放映(WOWOWです)
◎11月10日ぐらい…CDブック『ラジオドラマ百器徒然袋』(書籍扱いなので、地域によって発売日が前後します)
◎11月11日(日)…推理作家協会60周年イベント、大沢原作ラジオドラマ放送開始
◎11月17日(土)…リーディングカンパニー

 ドラゴンズ日本一(バンザーイ!)のおかげで、いきなり放送日が決定しましたね、厨子王ラジオ。
 ふだんラジオをまったく聴かない私。自宅にあるのは非常用の電池不要のだけ。ええ、ハンドルをぐるぐる回して充電するやつです。懐中電灯もついててナイスです(笑)。気がついたときにぐるぐるしてればいいのですが、ただいま絶賛放置ちゅう。(これじゃあ緊急時に役に立たないじゃないか)
 えーっとえーっと確かオフィスのどこかに…、と周りを見渡せば…。
 ありました! はるか昔にこれまた緊急用に買ったラジオが。ホコリまみれになってラックにぶらさがってました。大きさはCDケースぐらい、厚みはケース約四枚ぶん。重たいけど、コレをこっそり持って帰っちゃおうっと。(ここに書いた時点で"こっそり"ではなくなるのか…)

 さて、指紋の跡がベタベタ目立つジェットブラックな私のDS。現在「リング・オブ・フェイト」は少しお休みして「もっとえいご漬け」を始めたりなんかして。
「パセリのスペルなんて知らんがな! ってゆうかどーしてこんなヘンな綴りなんだよ、わかるわけないがな!」などと悪態つきながら、英語のお勉強(になってるのかなー?)してます。
 これは、相変わらず細々と続けている「FFXI」のため。欧米の方々と一緒に遊ぶようになってもうずいぶんたつのに、いつまでも幼稚園レベルの英会話しか出来ないんじゃ情けないにもほどがある、という理由からです。まー、このソフトが役に立つのかどうかは、今のところ微妙ですけどね。
 今月の末に拡張ディスクが発売されることになって、新しいジョブも増えますな。私の願いはただひとつ、新ジョブ"踊り子"がブラオドルヒを装備できますように…(貯金をはたいて先物買いしたらしい)
「リング・オブ・フェイト」の休憩の本当の理由は、"???のダンジョンで行き詰まった"せいだったりです。鍋グルにもようやく飽きて先に進もうとするも、どうにもこうにも仕掛けがわかんない。キー。
 というわけで、悔しいけど攻略本を注文しました。届いたらまたがんばりまっす。

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■ノリノリ編集後記

 神保町ブックフェスティバル。出店を予定していた土曜日は台風で流れたので、日曜日に参加しました。本来なら日曜日は府中で「天皇賞」を観てから大井のナイター競馬に駆けつける予定だったのですが…。まあ、天気が良いなか楽しく店番ができたのはよかったです。
 今回はなんといっても“肝煎”ですよ(スタッフブログ参照)。結局、オープンラストで接客してらっしゃいましたから(笑)。
 おいでくださった皆さまは驚かれたことでしょう。僕ですら驚きました。朝早くから並んでいただいた方も、ちょっと得した気分になれたんじゃないでしょうか。来年以降はどのようなかたちになるかわかりませんが…楽しいイベントになるよう準備したいと思います。ご来店くださった皆さま、本当にありがとうございました。

出店風景

(推協イベントのオークションが気になる…ノリ)

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■アンケートから (兼 間違いさがしコーナー)

◆「神保町ブックフェア」お疲れさまでした。
土曜なら予定があって一度は諦めたフェアでしたが、荒天のおかげ(?)で、日曜にお買い物することが出来ました!
お隣のお店の売り子様に予想はしててもビックリでしたが(笑)
この後も、推協のイベント・朗読会とイベント続きで嬉しい悲鳴です!
お忙しいとは思いますが、諸々楽しみにしております。
(他多数)

●たくさんの方にいらしていただいて、ありがとうございます〜。売り子・厨子王には、皆さん驚かれていたようで(笑)。私も遊びにいけばよかったー。(まるひ)

◆『ラジオドラマ百器徒然袋』CDブック発売、待ってました!!
放送もなるべく録音していましたが、やはり録れなかった回もあったので、非常に嬉しいです。
しかし、お高いですね〜〜。ちょっと弱気になりかけましたが、それでも速攻予約しました。

●全24回ぶんですからねえ…どうしてのそのぐらいのお値段になってしまうのかもしれません。モトをとるつもりで聴きまくってくださいませ〜!(まるひ)

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