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 第27号へ 第28号 2001.9.28 第29号へ 
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▼山椒大夫 ▼安寿 ▼厨子王

▼レポート ▼まるひ ▼編集者S ▼ノリノリ ▼アンケートから

■HEADLINE RUMORS 〜 風のウワサ 

◆大沢オフィスの事務所移転が本決まりになった模様。10月は引っ越しの
準備でスタッフたちもてんやわんやに・・・

 
■燃えよ山椒大夫 〜 大沢在昌のコーナー

◆アメリカ同時多発テロ…その時
光文社カッパノベルスの新編集長や鮫番W氏と銀座で飲んでいた。
するとW氏の携帯にニュースが配信されてきて…
W氏「ペンタゴンが燃えてるらしいです」
W氏「貿易センタービルが崩れてなくなっちゃったらしいです」
全員「…酒飲んでる場合じゃないな」で、引き上げた。
仕事場に戻ると留守電が4件。
いずれも「テレビを見てくださいっ!」という各出版社の編集者からだった。
もちろんテレビにくぎ付け。

◆アメリカ同時多発テロ…翌日
新幹線で移動して岩手で講演会。台風の心配をしていたのだが…。
まさかこんな事件が起こるなんて…何を話せばいいんだよぉ。
でも予定どうり講演会はありまして、「ミステリーと私」について話しました。
ちなみに、ご一緒した渡辺淳一さんは「男女の機微」について…。
講演終了後"前沢ガーデン"で、前沢牛のステーキをご馳走になった。
とっても旨い…おすすめです。

◆アメリカ同時多発テロ…翌々日
『闇先案内人』(文藝春秋)の発売日。
八年がかりの連載で、やっと出版にこぎつけたのに…
こんな大事件と重なるなんて…。
みんなテレビにくぎ付けで、週刊誌以外は本がまったく売れないらしい…。

◆その後…
厳しい出版状況の中『闇先案内人』は、どうにか健闘しているらしい。
担当編集者も、ホッと胸をなでおろす。
わたくし山椒大夫も、『灰夜』からこっちは鳴かず飛ばず…。
宮部、京極がベストセラーを放つ社内(大沢オフィス)では、肩身の狭い
思いをしていただけに…少しホッとした。

◆まるで"ハリウッドスター"!?
前号で『闇先案内人』がらみの取材が多いと書いたが、ホントに多い。
帝国ホテルの部屋で軟禁状態にされて…
14時:共同通信 インタビュー
15時:読売新聞 インタビュー
16時:朝日新聞 インタビュー
17時:公募ガイド インタビュー
この後、銀座旭屋書店でサイン会!
……こんな日もあった。

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■安寿のがまぐち 〜 宮部みゆきのコーナー

◆アメリカの同時多発テロで…
依然としてテレビから目が離せない状態です。
「現実にこれだけ恐ろしい事件が起きてしまうと、いろいろな意味で
ショックが大きくて、小説が書けなくなってしまう」という感想を、あちら
こちらで聞きました。わたしも同じように感じています。
一種の無力感みたいなものに囚われてしまうのです。
これは、一連のオウム真理教事件のときもそうでした。
それだけに、救助活動に携わる人たちはもちろん、早く街を蘇らせようと、
ニューヨークのレストランとか商店の人たちが、それぞれ逞しく頑張って
いる姿がまぶしく見えます。
それと、これは些末なことですが、ケーキ屋さんに行ったらショートケーキが
なくて、ビックリしました。
今の時期、イチゴはほとんどアメリカからの輸入に頼ってるんですってね。
ケーキ屋さんも困っていました。
海外旅行もせず、東京の下町の一角からほとんど外に出ない生活をして
いるミヤベでも、知らぬ間に、世界中を駆けめぐる物流ネットワークの
お世話になっているんだなぁ。

◆今週のゲーム女のひと言
ニュースばかり見ているので、ちょっとゲームも一休み。
ただ、『FF10』のアルティマニアが出ましたので、それをひもといて、
やっとこさ隠し召喚獣の「アニマ」と「メーガス3姉妹」を仲間にしました。
すでにしてパーティがめちゃくちゃ強くなっているので、訓練場のモンスター
集めと、オリジナル・モンスターとのバトルが楽しい。
なんでしょう、あの巨大なトンベリは!?

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■さまよう厨子王 〜 京極夏彦のコーナー

◆テロ。
私、モニターに囲まれて生きてます。
書斎のモニターは七つ。パソコンだのワープロだのテレビだの。
その日はメインにCSが映っていて、ちょうど何かの拍子に地上波に
したら……あの画像でした。ちょうど二度目の惨事。
安寿姫同様、以降三台は四十時間以上それ専用でした。
いろいろ考えさせられますよ。

◆『あやかしの宴』。
三冊目を数える、水木しげる監修アンソロジー『あやかしの宴』(PHP文庫)。
毎回装丁を担当しおります。
ところが、今回は「短篇も書いてくれませんか」という依頼。
無理でした。そこで『巷説百物語』第一話「小豆洗い」を載せることに。
今回のお題は「御伽噺」なので、百物語なら似てるんじゃないかと……
苦しいかな。

◆『今昔続百鬼・雲』
単行本書き下ろし分の"多々良先生"を書いてます。

◆『文庫版 嗤う伊右衛門』
文庫とくれば、表紙は張り子。
張り子とくれば、造るは張り子職人荒井良。
というわけで、表紙に使う張り子が完成しました。
早いよ今回。

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■ノリノリレポート

◆『闇先案内人』出版サイン会レポート(Part1)

9月20日(木)、旭屋書店銀座店でのサイン会。
「夕方から雨」という天気予報にもかかわらず、たくさんの方がいらっしゃい
ました。
なかには「山椒大夫と書いて下さい」とか
「ハートマークを3個書いて下さい!」とかあって…。


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大沢氏別荘でのドレイ奉公が認められ
"皿洗い名人"の称号が与えられた、K書店T氏。

嬉しそうにパチリ

…喜びをかみしめる。


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銀座のおネエさん方の登場に、ゴキゲンでサイン。

ニヤける山椒大夫

このあと飲みに行き、本の何十倍もの料金を
請求されたのはいうまでもない…。


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サイン会終了まで、なんとかもった天気。

来て下さってありがとうございます

皆様、ありがとうございました。


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■まるひの秘書ヒショバナシ

『闇先案内人』の帯には「八年を費やした渾身の大作」なーんてデカデカと
書いてあります。担当編集者さんが一所懸命考えてくださったコピーなんで
しょうけど、好意的すぎますわ。あらぬ誤解が生じる危険性が大です。
ま、「八年を費やした」のはウソじゃないですけどね。
「渾身」ってのは、ちょっと持ち上げすぎじゃないかしら・・・。ぷぷぷ。
まるで八年もの間、大沢が毎日毎日机にかじりついてウンウン悩みながら
やっとこさ書き上げたような・・・そんな誤解を抱かれちゃったらタイヘン!
こりゃ今のうちにちゃんと解いておかねばならんです。くふ。

『闇先案内人』が連載されていたのは「別冊文藝春秋」という季刊誌です。
季刊誌。はい、年に4回しか発行されません。
なのに大沢ったら・・・、2月、5月、8月、11月にやってくるしめきりのうち、
「8月は夏休みだから書かないも〜ん!」などとワガママ言って1回パス
しやがりやがって! 年にたった3回の掲載ですよ!
その上さらに・・・
連載1回分の原稿枚数が、400字詰めで50枚と決められていたのに、
「今回は30枚でカンベンしてって言っといて〜」って値切ることも多々あり!
(ええ、そのたびに担当編集者さんに謝りの電話かけましたよ、私・・・)
これじゃ時間かかって当然ですわ。あきれますわよね、まったく。
歴代の担当編集者さん(八年間に3回変わってます)たちも、先のまったく
見えない連載に、よくお付き合いくださったものです・・・。
てなわけですみません、帯を見たときからツッコミたくてツッコミたくて、
口がムズムズしてるんです。ひとこと叫ばせてくださいまし。

どこが「渾身」なんじゃあああああっっっっっっ!!!!!

ふぅ〜、スッキリ〜♪

しかしまあ、年3回のしめきりで原稿枚数も少ない「ダラダラした」連載を
よくもこんなに長く続けられたよね・・・と、ある意味感心もしてます。
原稿を書く間隔が3か月、へたすると半年もあいているのに、前回の続き
からキッチリ書けてたんですからねえ。
どうやってテンションを保ってたんですかねえ。
ストーリー忘れちゃったりしなかったんですかねえ。
これも「プロの技」って言うんでしょうかねえ。
うーん・・・謎だ・・・。

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■編集者Sのウラ情報

21日江戸川乱歩賞の授賞式へ。
乱歩賞はご存じの通りミステリー作家への登竜門。今回で47回を数え
多くの作家を輩出している。今回の受賞作「13階段」は死刑をテーマに
した社会派の趣のある重厚な作品。
選考委員である宮部みゆきさんも高評価で満場一致の受賞でした。
是非読んでみてください。(講談社刊・1680円)
この乱歩賞、江戸川乱歩の個人的な寄付で始まったって、ご存じでした?
詳しくは日本推理作家協会の公式サイトをご覧ください。
この乱歩賞正賞はその名にもかかわらずシャーロック・ホームズ像。次回
からは江戸川乱歩像になるとアナウンスがありました。副賞は1000万円。
最近は1000万円賞金の文学賞もいくつかあり、インパクトが薄れた感も
ありますが、たぶん乱歩賞が最初だったと思います。
で、当日司会だったS氏、ご自分のときには賞金がなかったせいで
(本人談)手順をちょっと間違えてましたね。(S)

 
■ノリノリ編集後記

購読しているスポーツ新聞では"アメリカ同時多発テロ"と"巨人のミラクル・
アゲイン"の記事が大きく扱われている。
HPが更新される頃にはどうなっているのか…?
(…ミラクル扱いされてない近鉄の優勝は決まってそう)
ひょっとして、とんでもない事態になっているかもしれない。
アフガニスタンでアントニオ猪木が“平和の祭典”を催して、「ダァーッ!!」
って叫んでたり…。
これはかなりの"ミラクル"だよなぁ。(東スポ信者…ノリ)

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■アンケートから はスタッフのコメントです)

◆『東京FM』聞きました!大沢先生のお声はとっても甘くて、
ラジオのボリュームをあげてしまいました。(仕事中だというのに)
腹黒い(笑)という噂の大沢先生ですが、お声を聞いている限り
そんなことはないと思います。とても優しいお声でした。
ホームページで先生方のお声が聞ける、なんてサービス、無理です
よね。。。できたら嬉しいんですけど。。。
ところで、わたし、騙されてます?
とっても甘くて…ですか。ってゆーか、この9月20日の放送は告知できません
でした。…スミマセン。僕も知りませんでした。(ノリ)
ぎりぎりになって放送日を知らされたので告知が間に合いませんでした。(;;)
音声・動画のコンテンツも「そのうちに」とは思っています。
ええ「そのうちに」ですんで、いつになるかわかんないですね。エヘ♪(まるひ)

◆銀座での大沢先生のサイン会に行って参りました。
ナマの大沢先生、かっこよすぎますvv
流石と言おうか、綺麗な女の方が多かったのが印象的でした(笑)。
ああ、本当に夜の帝王なんだなあ…と実感、益々ファンになりました。
サイン頂くときも、とてもフレンドリーに対応してくださり本当に嬉しかった
です。どうも有り難うございました。
大沢先生の近くにいる女性は皆恋に落ちるだろうなあとしみじみ思う
くらい、本当に先生は素敵でした!
"夜の帝王"って…イイですねぇ!(ノリ)
うわあ、それホメすぎでっす! いい気になるのでやめて下さいっ! わははは。
第一ワタクシ…大沢の近くにいますが、恋になんか落ちていませんですよう!
きっぱり!(まるひ)

◆宮部みゆき氏の「模倣犯」でこのサイトを知りました。
シンプルで見やすいと思うのですが、ただ「著作リスト」の横への
スクロールが、面倒な気がしました。
「著作リストが見づらいモンダイ」をなんとかせねば! と私も痛感してまして・・・
今、どうやれば見やすくなるか試行錯誤しながら、少しずつ直しているところです。
これがまたなかなか難しくて・・・(;;)。時間かかりそうです。うう。(まるひ)


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